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特技:忘れ物、落とし物、道に迷うこと、散らかすこと
好き:猫、字を読むこと、ものづくり、アイデアを生み出すこと 苦手:見た目を整えること、感情表現、お金の計算、スポーツ、スキンシップ、整理整頓、スケジュール管理 持病:鬱病、ADHD疑→ADHD確定 職業:教員(特別支援) フォロー中のブログ
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ことばをいろいろと覚えて、だんだん使えるようになっているあるひとのこと。
このひとと話すときは、指示であっても終止形を使うことが多い。 最近は、音声言語だけで 「○○をします。」 と言うと、正しく○○をするようになった。 「△△はしません。」 と言うと、正しく△△をやめるようになった。ただし、やめて数秒後には再開するけど。わかってないのではなくて、いつまでしないのか指示をしていないからだ。 総合的に見て、上出来だ。 それだけわかっているそのひとがどうしてもわからない言葉がある。 「やめる」 がそれだ。 「やめます。」「やめましょう。」「やめなさい。」「やめて。」 どれも見事に通じない。 通じないので焦って語尾を替えて繰り返す。 ますますわけがわからなくなり、固まる。 いちばんまずいパターンだ。 最近は、「やめる」のどれかの活用形が聞こえただけで、「やめない。」と言って半べそをかき、たいへん困った顔になる。 「やめる」という語のわかりにくさは、絵にも描けないところにあるのではないかと私は思う。 このひとは絵で言葉を覚えてきた。 「○○をする」は、○○をしているところのイラストとして理解できる。 「△△をしない」は、△△をしているところのイラストの上から×を描いたものとして理解できる。 それらとちがって、「やめる」は、先行している何らかの行為があって、それを中止することだ。上記の×の使い方と一緒だが、×や「しない」と違うのは、通常、その先行している行為がことばにされることはなく、 「やめなさい!」「やめて!」 という切羽詰まったような声、時には金切り声が飛んでくるということだ。 定型発達のひとはそれでわかるのだろうけど、相手の意図を読むことが難しいこのひとにはそれはわからないなあ。 「やめる」は、なんだか知らないけど、いけないことらしい。いけないことは×だから、「やめない」という言葉になってしまうのではないだろうか。そして、相手の否定的な感情だけを感受しているから、そのひとにとってなにやらひどく恐ろしい言葉になってしまっているのではないか。 しばらく、「やめる」という言葉を単独で使わないようにしてみたので、「やめない」の小パニックは起こらなくなった。混乱がおさまったら、×を使って、動作のイラストに×をつけて、「△△をやめる」という目的語を明示した形で練習してみようと思う。
by s_t_n
| 2011-07-18 22:05
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