カテゴリ
About Clov
特技:忘れ物、落とし物、道に迷うこと、散らかすこと
好き:猫、字を読むこと、ものづくり、アイデアを生み出すこと 苦手:見た目を整えること、感情表現、お金の計算、スポーツ、スキンシップ、整理整頓、スケジュール管理 持病:鬱病、ADHD疑→ADHD確定 職業:教員(特別支援) フォロー中のブログ
タグ
仕事(48)
鬱・気分障害(20) 脳の偏り(20) 折り合い(19) 興味(18) つくる(18) 弱さ(11) 学ぶ/調べる(9) 虫(9) 忘却/健忘(8) 死(7) 思考停止(6) 散らかし/散らかり(6) パニック(5) 親馬鹿/馬鹿親(4) その他のジャンル
ブログパーツ
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
簡易蝶結び手順表用図。
折り返して行うこま結びのようなものか。 1回目にくぐらせるときより2回目の方が格段に難しいので、最初に交差させるときに、利き手の側を上にすると、2回目にくぐらせるときに利き手でできる。これは左利き用だ。 添えてある言葉は一例。 「きいろを うえに バツ」 「ぐるっ」 「ひっぱる」 「おる」 「きいろを うえに バツ」 「ぐるっ」 「ひっぱる」 「できあがり」 もちろん最初は横に並んで一緒に練習する。モデル行動を見ながらある程度できるが、まだひとりではできないときの支援として考えてみた。 最初はある程度長さにゆとりがあったほうがいい。どこをくぐらせるか見て確認できるように。 スニーカーの靴ひもだと輪が短すぎて、2回目の「ぐるっ」でどこに何を通しているか、見てもわからない。 だから、少しずつ短くしていって、手が動きを覚えて、視覚に頼らなくてもよくなったら完成だ。 必要があれば、 左右違う色、折り返しマーク付き ↓ 左右同じ色、折り返しマーク付き ↓ 左右同じ色、折り返しマークなし の順で練習する。 #
by s_t_n
| 2012-07-01 19:09
| 自助具・支援機器・教材
ずいぶん長い間放置してしまった。
書くことがないわけじゃないんだけど、どうにも書ける気分になれないでいた。 その間に書こうと思っていたことを、これから少しずつ上げていこう。 学級で使っている便利グッズにタイムタイマーというものがある。 見ての通り、「あと何分」を視覚化する道具だ。 透明のつまみを「あと何分」のところまで動かすと、「あと何分」のエリアが赤い扇形になる。つまみは長針と同じ速度で動くから、残り時間が少なくなるにつれ、赤い扇形の中心角が小さくなって、面積が減っていく。残り時間がなくなると、扇形はなくなって、白い文字盤だけが残る。 発達障害があると、時間の経過、時間の量感を把握するのが難しい場合がある。 点としての時刻はわかっても、点と点を繋いだ間がわからない。どれくらいの長さなのか、その時間があれば何ができるのか、何をして待っているのが適当か、いつ動き始めるのがいいのか、どのくらいのペースで動けばいいのか。 私自身もかなり苦手だ。 そんなときにこれは便利。時間の経過とともに赤い色が減っていく。最後は細く細くなって、真っ白になったらアラームが鳴る。 あらかじめセットしておいて、赤が消えるまでに終わろうね、と決めておけば、ちらちら見ながらペースを自分で上げることができる。 急げと言われて急げないのは、あとどれくらいでどこまでできるか本人がわかっていなくて、その制限時刻まではあとどれくらいの時間なのかわかっていないからだ。思いもよらないことを責める口調で言われてむっとする。でも、急かしている側にしてみれば、そのペースでは間に合わないのがとてもよくわかるから、相手はそこがわかっていないということがわからなくて、わざと逆らっているかのように捉え、お互いにイライラしてしまう。 でも、タイムタイマー1つで、双方が気持ちよく作業を進めることができる。 急かしたい側は余分なことを言わなくても相手がきちんと動いてくれるのだし、相手も、言われて急ぐのではなくて、自分で「急ごう」と考えて急ぐのだから、変な不愉快さがない。 自分の家にもこれが欲しいと思ったのだけど、あいにく高い。 7cm程度のポータブルでも5000円以上。 買う機会はいくらでもあったんだけど、躊躇していた。 たまたま、雑貨屋さんに買い物に行った時に見つけたのがこれ。 Joseph JosephのPie Timerだ。これは2400円だった、確か。 タイムタイマーと同じ原理で、違うのは色の着いた部分ではなくて、白い部分が減っていくこと。 色は少し柔らかい。でも、自分で使うのであれば、赤白黒はちょっとうるさすぎるので、ちょうどいい。 よっしゃ。 と思って、早速買ってみたのだけど、使ってみて初めて気づいたことがある。 作動音がやたらに大きいのだ。一昔前の「時限爆弾」のように「コチコチコチコチ…」と時を刻む。タイムタイマーも「チッチッチッ」と音はするけど、もっともっと静かだ。Pie Timeはデスクワークにはちょっと向かないな。 アラーム音は、一昔前の目覚まし時計のような「ジリリリリ」というベルだ。作業中の雑音が気にならなくて、電子音が好きじゃない人にはいいかも。 結局、キッチンで何かする時に使っている。デジタルタイマーよりも、あとどれくらい残り時間があるかわかりやすいし、これを使っている時は「このくらい時間があるからその間にテーブルを拭いてしまおう」などという段取りがわりと簡単にできるようになった(発達障害の人は大人になってもこういうことが大変なのだよね)。 時間の視覚化、おすすめする。多分、定型発達の人にも便利だと思う。 #
by s_t_n
| 2012-01-02 14:16
ことばをいろいろと覚えて、だんだん使えるようになっているあるひとのこと。
このひとと話すときは、指示であっても終止形を使うことが多い。 最近は、音声言語だけで 「○○をします。」 と言うと、正しく○○をするようになった。 「△△はしません。」 と言うと、正しく△△をやめるようになった。ただし、やめて数秒後には再開するけど。わかってないのではなくて、いつまでしないのか指示をしていないからだ。 総合的に見て、上出来だ。 それだけわかっているそのひとがどうしてもわからない言葉がある。 「やめる」 がそれだ。 「やめます。」「やめましょう。」「やめなさい。」「やめて。」 どれも見事に通じない。 通じないので焦って語尾を替えて繰り返す。 ますますわけがわからなくなり、固まる。 いちばんまずいパターンだ。 最近は、「やめる」のどれかの活用形が聞こえただけで、「やめない。」と言って半べそをかき、たいへん困った顔になる。 「やめる」という語のわかりにくさは、絵にも描けないところにあるのではないかと私は思う。 このひとは絵で言葉を覚えてきた。 「○○をする」は、○○をしているところのイラストとして理解できる。 「△△をしない」は、△△をしているところのイラストの上から×を描いたものとして理解できる。 それらとちがって、「やめる」は、先行している何らかの行為があって、それを中止することだ。上記の×の使い方と一緒だが、×や「しない」と違うのは、通常、その先行している行為がことばにされることはなく、 「やめなさい!」「やめて!」 という切羽詰まったような声、時には金切り声が飛んでくるということだ。 定型発達のひとはそれでわかるのだろうけど、相手の意図を読むことが難しいこのひとにはそれはわからないなあ。 「やめる」は、なんだか知らないけど、いけないことらしい。いけないことは×だから、「やめない」という言葉になってしまうのではないだろうか。そして、相手の否定的な感情だけを感受しているから、そのひとにとってなにやらひどく恐ろしい言葉になってしまっているのではないか。 しばらく、「やめる」という言葉を単独で使わないようにしてみたので、「やめない」の小パニックは起こらなくなった。混乱がおさまったら、×を使って、動作のイラストに×をつけて、「△△をやめる」という目的語を明示した形で練習してみようと思う。 #
by s_t_n
| 2011-07-18 22:05
ひらがなを読めるひとのことばの学習をしている。
身の回りのものを表す名詞が大半だが、それ以外にもある。 「こくご」「さんすう」などの教科名。スケジュールに使用する。 「おおきい」「みじかい」「おなじ」などの量を表す言葉。主に算数に使う。 「たつ」「すわる」「みる」「いく」などの動作を表す言葉。これで2語文をつくる。 「こわい」「おいしい」「すき」「きらい」「いたい」などの気分や感情を表す言葉。 これらをシンボルと文字の入ったカードにして、そのひとが自由に持って遊べるようにしていた。 文字を読むのが好きなそのひとにとって、カードを1枚1枚手にとっては読むのがお気に入りの遊びとなった。 ある日、大好きな「すべりだい」のカードと「すき」のカードを並べて、 「すべりだい、好き」 と言った。そのひとが「好き」という言葉を口に出したのは多分初めてである。使い方は教えてないのに。すごいぞ。 「滑り台が好きなんだね。上手に言えたね」 と答えて、「注射は?」ときいたところ(注射のカードはないので口頭で)、即座に「嫌い」のカードを手に取って 「きらい」 と言った。「嫌い」と言ったのも多分初めてだ。そして次は、「いたい」と「きらい」を並べていた。 「注射は痛いから嫌いなんだね。上手にできたね」 このひとがそれまで「好き」「嫌い」を言わなかったのは、その心の中にあるものがなんというものか知らなかったからなのだと思う。カードを見て声に出すことで言葉の存在を知り、周囲の人が使っている言葉の中から既知のものとして聴き取り、その状況を覚え、過去の経験に照らし… そして気付いたのだ。 自分が滑り台について思っている気持ちは「すき」なんだ。と。 それから、「好き」「嫌い」はもちろん、「痛い」「怖い」など、カードで覚えた気持ちを表す言葉を使い始めた。ぴったりの状況で。読んでいるのではない、話している声で。 それまで淡々と無表情に安定していた気分は振り幅が増して、不安定になった。 このひとは多分、すごい勢いで自分の感情や気分に名前を付けているのだ。名前を知ったことで、それが自分の中にあることに気付いたのだ。これからも感情はどんどん分化していくだろう。だから、この不安定は当分続くだろう。 その感情の処理の仕方を知るのはそれからだ。長いんだろうな。 とりあえずは、「すき」「たのしい」と言えるものを増やすのを手伝おう。 #
by s_t_n
| 2011-05-15 16:48
「いぬ」と文字を読めることは、犬というものを私と同じように捉えていることとイコールではない。 「いぬ」と言えることは、犬というものを私と同じように捉えていることとイコールではない。 「いち、に、さん…」と順に言えることは、その数の大きさがわかることとイコールではない。 数字を見て1、2、3…と読めることは、その数の大きさがわかることとイコールではない。 何を手がかりに、どこまでわかっているのか。 どこからわからなくなるのか。 それはなぜなのか。 表面に見えることだけでは本当のことはわからない。 例えば、数えること。 暗記して、1、2、3、、、6。と唱えることができる。 積み木を1個ずつ1、2、3、、、6。と数えることができる。 積み木を1個ずつ1、2、3、、、6。と数え終わった後、「何個?」ときかれて「6個」と応えることができる。 6と書いてある数字を見て「ろく」と言うことができる。 「ろく」と言われて、6と書くことができる。 積み木が6個あることがわかって、6と書くことができる。 全部ちがう力だ(発達の順に沿って並べているわけではない。これらは同一直線上には並ばない)。 どこでわからなくなっていて、そこに到達するまでにどのような経過をたどるのか。 その経過を細かく分けて、それぞれの段階でどのような手だてがあれば先に進むことができるのか。 多くの子どもたちが難なく自然に身に付けていくはずのさまざまなことを、自然には身につけにくい子どもたちがいる。 しかし、そのような子どもたちにも、方法を工夫すれば身につけられることはたくさんある。はずだ。 それを掘り起こしていくのが私たちの仕事だ。 そして、それを説明のつく形で周囲に示すのも私たちの仕事だ。 伝えたことと伝わったことはイコールではない。 相手が変容したことと効果があったことはイコールではない。 私はその変容にどれだけ寄与することができたのか。冷静にそれを振り返れる教員でいたい。 とか書いておきながら、私の今年度の目標は ・忘れ物に気をつける ・なるべく整理整頓 ちいせえー。 しかも言い切らずに誤摩化してるし。 それにしても「ない」の多い日記だ。何回出てきたんだろ? 次回書く時は、「ない」をできるだけやめてみよう。 #
by s_t_n
| 2011-04-09 12:41
|
ファン申請 |
||